認知症について

認知症とはどういうものなのか、加齢による物忘れとは何が違うのか、予防方法など認知症について詳しく見ていきましょう。

認知症とは

認知症は風邪や肺炎などといった病気ではなく、病気などによる脳への悪影響で生じる色々な症状や症状が出ている状態のことを表しています。

脳には体の各機能を正常に動かす役割の他に
・記憶
・言語
・知覚
・論理的思考
・判断力
といったいわゆる「認知力」をつかさどる役割もあります。

大病や外傷などによって脳の細胞が傷ついたり失われることで、先の認知力の5つの内2つ以上に顕著な障害が見られると認知症と判断されます。

認知症の種類

認知症は以下のように大きく3種類に分かれています。
・アルツハイマー型認知症
・レビー小体型認知症
・血管性認知症

「アルツハイマー型認知症」は、加齢によって脳の神経細胞が失われ、記憶をつかさどる海馬を中心に脳が委縮することで発症、どちらかと言うと女性に多く見られます。

初期段階では物忘れが多くなり、進行すると徘徊や事実でないことを言ったりごまかすなど「とりつくろい」などの症状が出ます。

「レビー小体型認知症」は、脳の神経細胞内にレビー小体という特殊な構造物が発生し、それによって脳の神経細胞が失われて認知症の症状が現れます。

初期段階では幻視や妄想といった「うつ」の症状や
・手足の震え
・筋肉のこわばり
・動きの鈍化
・バランスを崩しやすい
などのパーキンソン症状が現れ、進行すると注意力や視覚が低下する認知機能障害を発症します。

「血管性認知症」は、脳梗塞など脳の病気が原因で血液循環が悪くなって脳の一部が機能しなくなることで発症、どちらかと言うと男性に多い認知症です。

初期段階では物忘れが多くなり、進行すると物忘れは酷いけど言語や判断力には問題無いなど「まだら認知症」や手足のしびれ・麻痺といった症状が現れます。

加齢による脳機能の低下と認知症の違い

同じ物覚えの悪さや物忘れの多さでも、加齢による脳機能の低下と認知症では何が違うのでしょうか?

決定的な違いとしては、
・物事の一部を忘れるか、物事自体を忘れるか
・物忘れが多いことを自覚しているかどうか
ということです。

加齢による脳機能の低下では、過去に見聞きしたこと自体は覚えているものの一部分を忘れています。
それに対して認知症の場合は、過去に見聞きしたこと自体を忘れてしまっているんですね。

例えば数年前に家族旅行に行ったとして、加齢による脳機能の低下では家族旅行に行ったことは覚えているけど、泊まった旅館や訪れた名所などの名前は忘れています。

認知症だと数年前に家族旅行に行ったこと自体を忘れてしまっているので、話していて知っているはずのことを「知らない」と言った場合には注意が必要ですよ。

また認知症では物忘れが多いことや物忘れをしていることの自覚が無い為、「最近物忘れが多くて」と自覚している内は大丈夫な可能性が高いです。

ただし加齢による脳機能の低下はあまり進行しない為、物忘れが多いことを自覚していて加齢による脳機能の低下だと思っても、
・徘徊
・とりつくろい
・手足のしびれ、麻痺
など症状が進行するようなら認知症を疑いましょう。

認知症を予防するには

脳の神経細胞が失われるなど認知症になる原因は分かっているものの、どういったことで脳の神経細胞が失われるのかまでは詳しく分かっていません。
そのため認知症は改善するのが難しく、現状では治療によって進行を抑えることしかできません。
そのため認知症にならないようにすることが重要で、どうすれば認知症が予防できるのかを紹介しましょう。

まずバランスの良い食生活を心がけて、できれば飲酒や喫煙を控えて、生活習慣病にならないようにすることが重要です。

また適度な運動による心肺機能や筋力の低下防止、定期に健康診断を受けるなどして、決して寝たきりにならないようにしてください。

それから趣味などで脳に刺激を与えて生活や考え方が単調にならないようにし、何でも良いので生きがいを見つけて生活に張りを持たせることも大切です。

認知症は改善させることは難しいものの、初期段階で治療を受けることで日常生活に支障が出ないように進行を抑えることもできます。

まずは認知症にならないように予防することが大事ですが、認知症になってしまった場合にはできるだけ早く治療を受けることが重要です。

定期的に病院で診察してもらったり、物忘れが多いなど認知症の典型的な初期症状が見られた場合にはすぐに専門医を受信するようにしましょう。